11.復職1日目の話。ー職場の誰とも会いたくないー

複業投資家1分日記

“身体を慣れさせるために、出社時間にまず会社に行ってみる。”

そこから始まった。

まず、怖いわけだ。

出社時間が近づくにつれ、朝からソワソワする。

絶望感に近い。

「すみません、今日無理そうです、、、。」

こう言いたい自分との葛藤、、、。

準備を整え、家を出る。

「マスクがあってよかった、、、。」

ここばかりはコロナに感謝した。

「人に、、、。特に同じ職場の人に気づかれたくない、、、。」

いつもとは違う場所に車を停める。

「何時に出て行こうか、、、。」

「誰とすれ違うのか、、、。」

「朝ラジオ体操があったからその後がいいかな、、、。」

「一応、まだ車の中にいよう、、、。」

自分が普段、いかに早く会社に行っていたかが分かる。

始業時間ギリギリに会社に行く社員を見て真面目だったと気づく。

いや、その人たちも真面目なのだ。

自分が勝手に”意識高め”なだけだった。

そしてそれは誰も望んでいなかった。

そういう自分じゃなければいけないと思い込んでいた。

呼吸が荒くなるなか、いざ、会社へ、、、。

足が震える。

元の職場ではなく、総務へ向かう。

外でラジオ体操をしている総務課の役職の人、、、。

”あぁ。この人が例の、、、。”

「そう思われているんだろうな、、、。」と思いながら、総務課へ行く。

担当者から、「まず、ラジオ体操をここで、、、。」と言われ、従う。

その時だ、あることに気づく。

「靴が、、、。靴が違う。」

会社指定のモノではなく、普段の靴を履いていってしまった。

ナイキプラスで自分で配色を決めたこの世でたった1足のバッシュ、、、。

ヒール部分が金色の自分だけのバッシュ、、、。

この時ばかりは、普段のお気に入りを恨んだ、、、。

「目立ちたくないのに、、、。」

何事もうまくいかない。いやこれはただのミス、、、。

ラジオ体操が終わり、一緒に総務課の朝のミーティングに参加する。

「気まずッ、、、。マジで気まずい、、、。」

「この時間早く終われ、、、。」

心の中で修学旅行の工場見学に行った時みたいな感想を言い出す。

”昨日は夜、眠れましたか?”

「はい」

”イヤ、寝てません、、、。”

今日はとりあえず、庭の掃除をしてもらうとのこと。

始業時間に会社に来て、軽作業しながら徐々に会社に復帰していく。

そのスタンスの説明をされ、1日目が終わる、、、。

そう思った次の瞬間、、、。

元の職場の同僚が現れた、、、。

「今日はやめろ、今は無理だ!!!」

目の端で捉えてはいたが、気づかないふりをした、、、。

向こうも話しかけはしなかった、、、。

ようやく説明が終わり(何も頭に入らない)、今日は帰ることに、、、。

同僚側から見て、外側に振り返り、気づかないふりをしながら車に戻る。

”背中に視線を感じながら、、、。”

車に戻り、会社を出る。

ここでようやく安堵感、、、。

「疲れた、、、。」

これが私の復帰1日目。

追伸、早めに会社に行き、掃除をして、始業時間とともに作業する。

それも大事だが、人それぞれペースがある。それを崩さないことが大切だと学んだ。

何があっても自分のペースを崩さない。これってすごいことだったんだ。

「何も変わってない。ブレない。天才ってコイツだ。」

アオアシという漫画の大友栄作を思い出した。


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本文から抜粋。

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