朝起きて、今日はいつもよりダルい。
有給使おう。「すいません、今日休みます」
これが本当の有給の使い方だと思う。
昨今は過労死などの「ブラック」な実情が浮き彫りになり、「働き方改革」が急務となっている。
それでもいまだに残業が多く、有給取得率も低い。
同調圧力の元、自己決定が苦手で、しがらみの中で「正しい道」を探し出す発想が強い。
それは「空気を読む」といったものにつながり、ひいては休暇の取りにくさの背景になっている。
有給を勝手にシフトに組み込んだり、有給を取得させなかったりするのは違法。
だから有給を取得させなかったりするわけではない。
だが、確実に取りづらい空気は職場にはある。
自分の都合で休めるのではなく、会社の業務の進捗具合で「この日は取れそうかな、、、。」と会社に気を使って休むのが現状だ。
しかも、これでホワイト企業といわれているのだ。
一方で、多くの諸外国では「休む」権利を重視している。
「みんな定時で帰り、1ヵ月のバカンスを取る」と言われている。
欧州では、仕事を頑張る理由はバケーションのためだ。
「労働=自分の時間の切り売り」に対して自由時間という概念。
人生のなかで仕事はあくまでも一部分であり、人生のために「健康」や「生活の質」という考え方も際立つ。
例えばドイツでは休暇に入ると、道路はキャンピングカーや大量の荷物を積んだ自動車で混雑する。
これを緩和するために州ごとに夏休みが異なるほどだ。
日本では「仕事も人生の一部」という相対化の発想が少ない。
いや、あるにはあるが、それを実行できないのだ。
「自由に有給が取れる会社です」と言いながら、ほとんどの社員が会社に気を使った上で有給を取っている。
今の20代の社会の中心となる20年後、 有給に対する価値観も変わっているのだろうな。
“お金持ちになりたかったら、残業より勉強”
本書から抜粋。
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