40.欧米からすると、「過労死」なんて考えられない。 故に「過労死」なんて言葉も存在しない、と聞いたこともある。

休職体験記

朝起きて、今日はいつもよりダルい。


有給使おう。「すいません、今日休みます」

これが本当の有給の使い方だと思う。

昨今は過労死などの「ブラック」な実情が浮き彫りになり、「働き方改革」が急務となっている。

それでもいまだに残業が多く、有給取得率も低い。

同調圧力の元、自己決定が苦手で、しがらみの中で「正しい道」を探し出す発想が強い。

それは「空気を読む」といったものにつながり、ひいては休暇の取りにくさの背景になっている。

有給を勝手にシフトに組み込んだり、有給を取得させなかったりするのは違法。

だから有給を取得させなかったりするわけではない。

だが、確実に取りづらい空気は職場にはある。

自分の都合で休めるのではなく、会社の業務の進捗具合で「この日は取れそうかな、、、。」と会社に気を使って休むのが現状だ。

しかも、これでホワイト企業といわれているのだ。

一方で、多くの諸外国では「休む」権利を重視している。

「みんな定時で帰り、1ヵ月のバカンスを取る」と言われている。

欧州では、仕事を頑張る理由はバケーションのためだ。

「労働=自分の時間の切り売り」に対して自由時間という概念。

人生のなかで仕事はあくまでも一部分であり、人生のために「健康」や「生活の質」という考え方も際立つ。

例えばドイツでは休暇に入ると、道路はキャンピングカーや大量の荷物を積んだ自動車で混雑する。

これを緩和するために州ごとに夏休みが異なるほどだ。

日本では「仕事も人生の一部」という相対化の発想が少ない。

いや、あるにはあるが、それを実行できないのだ。

「自由に有給が取れる会社です」と言いながら、ほとんどの社員が会社に気を使った上で有給を取っている。

今の20代の社会の中心となる20年後、 有給に対する価値観も変わっているのだろうな。


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