「○○のこと、無視しようぜ。」
返答に困る提案だった。
義務教育の小学校と中学校で9年。
高校に行けば12年。
言われたこと、または誰かが言ってたのを長い学校生活で聞いたことがあるのではないだろうか。
子供ながらに「ここの場面はしょうがない、、、。」として、イジメの空気づくりの一端を担っていたという事実は誰にでもあるはずだ。
直接的ではないことを、いいわけにして、、、。
間接的にもイジメに加担しない方法はあるのだろうか?
子供の世界にも空気はある。
その空気を壊すことによってイジメられる。
不思議なのは、その空気を壊す理由が「いいこと」だった時ほどイジメられるのだ。
上記の場面で言うところの、「それはイジメだから止めようよ」とでも言ったとしたら、、、。
「正義」を貫こうと正しい行動をしたとしても、周りの空気と違えば「正解」ではないのだ。
周りの空気に合わせるための、「正しいことではない不正解」がそこでは「大正解」なんだ。
私たちは「説得」は嫌いだが、「納得」は好きなのだ。
正義、正論、正解を隠れ蓑に暴力性を発揮する「説得」は嫌いだ。
間違っていても「納得」したいのだ。
そして、そこは大人も子供も変わらない。
むしろ私たち大人の「納得」の許容範囲は変な意味で広い。
「しぶしぶ納得」、変な言葉だ。
「自分を特別に思うのは大事なことだよ。だけれどその子は、自分を特別だと思うことを勘違いしてた。周りの人達を全員、馬鹿だと思ってたんだ。本当はそうじゃないのに、その子はかしこいことで特別だったものだから、かしこいことだけが、特別になるたった一つの手段だと思ってた。そうすれば立派な人間になれるって、そう思ってた。」
「その子は立派な子供だったのかもしれない。だけど皆を馬鹿にしてる子が、人に好かれるわけがない。」
本文から抜粋
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