748-シャキール・オニール
シャキール・オニールと1999-2000年シーズン:名門レイカーズ復活の立役者
1999-2000年シーズン、ロサンゼルス・レイカーズは12年ぶりとなるNBA制覇を果たした。この快挙を成し遂げた最大の原動力が、キャリア8年目を迎えたシャキール・オニールだった。圧倒的なパワーと存在感でリーグを席巻し、まさに”支配者”としての地位を不動のものにしたシャック。このシーズンの彼の活躍を振り返ると、90年代のNBAセンター黄金時代の終焉と、2000年代の新たな幕開けを象徴する瞬間が浮かび上がる。
90年代を彩ったセンターたちの黄昏
シャックがリーグを支配し始めた1999-2000年シーズン、その前後でNBAの”センター像”は大きな変化を迎えていた。90年代は、アキーム・オラジュワン、デビッド・ロビンソン、そしてパトリック・ユーイングらがインサイドの覇権を争った時代だった。これらの選手たちは、フィジカルとスキルを兼ね備え、守備でも攻撃でもチームの中心に位置していた。しかし、1990年代後半になると彼らのキャリアは終盤に差し掛かり、衰えが見え始めていた。
一方で、まだ若かったシャックは1992年にオーランド・マジックでデビューすると、その身体能力とパワーで瞬く間にリーグを代表する選手へと成長した。だが、これまでのキャリアではフィジカルに頼るプレーや負傷の影響もあって、安定感に欠ける一面があった。そんな中、ロサンゼルス・レイカーズへの移籍とともに、彼は名実ともにリーグ最強のセンターへと進化を遂げる。
フィル・ジャクソンの就任とレイカーズの再構築
1999-2000年シーズンの始まりにあたって、レイカーズは重要な決断を下す。シカゴ・ブルズで6度の優勝を果たしたフィル・ジャクソンをヘッドコーチとして招聘したのだ。ジャクソンはトライアングル・オフェンスを主軸とした戦術を持ち込み、シャックと当時若手スターだったコービー・ブライアントの才能を最大限に引き出した。
このシーズンのシャックは健康体を維持し、レギュラーシーズンを通じて圧倒的な支配力を発揮。平均29.7得点でキャリア2度目の得点王に輝いたほか、リバウンドやブロックショットでもリーグトップクラスの数字を残した。また、オールスターゲームではティム・ダンカンとともにMVPを受賞。さらに、3月6日の自身の28歳の誕生日にはクリッパーズ戦で自己最高の61得点を叩き出すなど、まさにキャリアのピークを迎えていた。
シーズンMVPの投票では史上初の満票には惜しくも1票届かなかったものの、それでも圧倒的な支持を得て自身初のシーズンMVPを獲得。この年のレイカーズは19連勝を含む67勝15敗の圧巻の成績を残し、1990年代後半の低迷から一気にリーグの頂点へと駆け上がった。
ファイナル進出までの道のり
プレーオフでは、レイカーズがその強さを存分に発揮。カンファレンスファイナルでは、ポートランド・トレイルブレイザーズとの壮絶な第7戦を制し、見事1991年以来となるNBAファイナル進出を果たした。一方、イースタン・カンファレンスを勝ち上がったのはインディアナ・ペイサーズ。レジー・ミラーやリック・スミッツ、そしてこの年MIP(最成長選手賞)を受賞したジェイレン・ローズを中心としたチームで、バランスの取れたロスターを擁していた。また、ヘッドコーチには現役時代にボストン・セルティックスのエースとしてレイカーズと火花を散らしたラリー・バードが就任。”20世紀最後の頂上決戦”にふさわしい顔ぶれが揃った。
ファイナルでのシャックの支配力
しかし、迎えたNBAファイナルは、シャックの支配力が際立つ一方的な展開となった。シリーズ平均で38.0得点、16.7リバウンド、2.66ブロックという驚異的なスタッツを記録。ペイサーズのビッグマンたちはシャックの前に手も足も出ず、ペイントエリアは完全に支配された。
特に第6戦、シャックは41得点のパフォーマンスで優勝を決定づけ、レイカーズを1988年以来となるリーグ制覇へと導いた。ファイナルMVPにも選出されたシャックは、この年得点王、MVP、オールスターMVPを含む”4冠”を達成。これはマイケル・ジョーダン以来となる快挙だった。
シャックの語るNBAの変化
その後、シャックは2回レイカーズで、マイアミ・ヒートに移籍して1回、計4回の優勝を果たし、歴史に名を刻む伝説的な選手となった。だが、年月が経つにつれ、彼がリーグで活躍していた時代とはNBAのスタイルが大きく変化していく。シャックは後年、現代NBAについて次のように語っている。
「今や多くのプレイヤーがピックアンドポップからジャンプシュートを打つようになった。センターは死に絶えたよ。」
彼が支配していた1990年代から2000年代初頭のNBAは、インサイドの攻防が試合を左右する時代だった。しかし、現在ではペース&スペースのスモールボールといった戦術が主流となり、センターに求められる役割も大きく変わった。シャックのような伝統的なセンターは、もはや希少な存在となっている。
結論:シャックの残した影響
1999-2000年シーズンのシャキール・オニールは、単なる個人の成功にとどまらず、レイカーズという名門チームを再び栄光へ導いた象徴的な存在だった。彼の圧倒的な支配力は、当時のNBAの勢力図に大きな影響を与えた一方で、センターというポジションが進化する過程で伝統的な役割が薄れていくきっかけにもなった。
あのシーズンのシャックのプレーは、まさに時代を超えた支配者としての姿を体現していた。
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