794-コービーブライアント
2002年ウエスト決戦の真実――レイカーズ王朝を脅かした最強の挑戦者キングス
王者レイカーズの最大の宿敵、サクラメント・キングス
2000年代初頭、ロサンゼルス・レイカーズはシャキール・オニールとコービー・ブライアントのコンビを中心に圧倒的な強さを誇り、リーグに君臨していた。だが、その王朝の前に立ちはだかる強敵がいた。それがサクラメント・キングスだ。
西高東低の時代、最強の挑戦者キングス
当時のNBAは「西高東低」と言われ、ウエスタン・カンファレンスの競争力が圧倒的に高かった。2001-02シーズン、キングスはクリス・ウェバー、ペジャ・ストヤコビッチ、マイク・ビビー、ダグ・クリスティ、ブラディ・ディバッツらを擁し、リーグ最高の61勝を記録。ウエスト1位の座を手に入れた。
彼らのバスケットボールは華麗そのもので、当時のNBAでは珍しくボールムーブメントを重視し、ヨーロッパスタイルの流動的なオフェンスを展開していた。リック・アデルマンHCのもと、個人技に頼るのではなく、チーム全員で得点を生み出すバスケットは、多くのファンを魅了した。
ウエスタン・カンファレンス決勝の死闘
2002年のウエスタン・カンファレンス・ファイナルは、事実上のNBAファイナルとも言えるほどの熱戦となった。前年まで2連覇中のレイカーズにとって、キングスは最大の障害だった。シリーズはまさに死闘。特に第4戦のコービーのクラッチプレー、第5戦のマイク・ビビーの逆転シュートは語り草になっている。
だが、最も物議を醸したのは第6戦だった。この試合は今なお「NBA史上最も疑惑の残る試合」として議論されている。レイカーズが第4Qだけで27本のフリースローを獲得する異常事態となり、キングス側に厳しい判定が続出。特にクリス・ウェバーやディバッツのファウルが多く吹かれ、試合の流れを大きく変えた。
疑惑の第6戦と第7戦の決着
第6戦でレイカーズが勝利し、シリーズは第7戦へともつれ込んだ。この試合はキングスにとってホームのアドバンテージがあったものの、レイカーズの経験と勝負強さが光る展開となった。オーバータイムにもつれる接戦の末、最終的にレイカーズが勝利。キングスは優勝に最も近づいた年に、最大のチャンスを逃してしまった。
コービー・ブライアントの進化
このシリーズを境に、コービー・ブライアントは真のスーパースターへと進化を遂げる。シャックと共にチームの中心でありながら、まだ「シャックの相棒」というイメージが強かった。しかし、キングスとの死闘の中で、彼のクラッチ力、リーダーシップ、勝負強さが際立った。
特に第4戦では、試合終盤に連続得点を決め、逆転の立役者となった。さらにディフェンスでも相手エースのストヤコビッチを封じ、攻守にわたる活躍を見せた。このシリーズを通じて、「ポスト・ジョーダン」の最有力候補としての存在感を確立した出来事のひとつであろう。
もしキングスが勝っていたら?
もしあの年、キングスがレイカーズを倒していたら、NBAの歴史はどう変わっていただろうか? まず、シャック&コービーの3連覇はなかった可能性が高い。そしてキングスはフランチャイズ初のNBAタイトルを獲得し、クリス・ウェバーがファイナルMVPに輝いていたかもしれない。
また、2000年代初頭のレイカーズ王朝の評価も変わっていたはずだ。キングスがウエストを制していたら、もしかするとスモールマーケットのチームでも優勝を狙えるという認識が広まり、リーグ全体の勢力図にも影響を与えた可能性がある。
レイカーズ王朝とキングスの終焉
最終的にレイカーズはこのシリーズを制し、3連覇を達成。しかし、キングスはその後も強豪であり続けたものの、翌シーズンからチームの主力が次第に衰え、解体へと向かっていった。
一方、コービーはこのシリーズを機にさらなる成長を遂げ、やがてシャックと決別しながらも、独自の道を切り開いていく。キングスとの激闘は、彼が「ポスト・ジョーダン」としての地位を確立する重要なターニングポイントとなった。
まとめ
2002年のウエスタン・カンファレンス・ファイナルは、NBA史に残る名勝負だった。サクラメント・キングスは史上最高のチームの一つだったが、レイカーズという巨大な壁を乗り越えることはできなかった。不可解なジャッジ、激闘の連続、そしてコービー・ブライアントの覚醒—すべてが絡み合い、NBAの歴史を形作った。
もしキングスが勝っていたら? それは今でもNBAファンの間で語られる「if」のひとつだ。しかし、現実はレイカーズが勝ち、ダイナスティを築き続けた。このシリーズが、NBAの歴史に刻まれたことは間違いない。
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