772-ニューオリンズ・ペリカンズ
期待外れに終わったペリカンズの挑戦
ザイオン、イングラム、マッカラム──期待された“ビッグ3”
ニューオーリンズ・ペリカンズは、2020年代のNBAにおいて大きな可能性を秘めたチームの一つと見なされていた。特に、ザイオン・ウィリアムソン、ブランドン・イングラム、CJ・マッカラムの三人は、それぞれの役割と才能が組み合わされば、ウエスタン・カンファレンスの強豪を脅かす存在になると期待されていた。
- ザイオン・ウィリアムソン:爆発的な身体能力とフィジカルを誇るパワーフォワード。健康ならばリーグでも屈指のスコアラー。
- ブランドン・イングラム:スキルフルなスモールフォワード。ロサンゼルス・レイカーズ時代に埋もれていたが、ペリカンズ移籍後にオールスター級の選手へと成長。
- CJ・マッカラム:ポートランド・トレイルブレイザーズで培った経験を持つシューティングガード。安定した得点力とリーダーシップを提供。
しかし、この“ビッグ3”は思うような結果を残せなかった。その理由は、個々の問題がチーム全体に影響を与え、成功を阻んだからだ。
ザイオン・ウィリアムソン──才能とケガのジレンマ
ザイオン・ウィリアムソンのポテンシャルに疑いの余地はない。2019年のNBAドラフト全体1位指名でペリカンズに加入し、新人シーズンからその圧倒的なフィジカルでリーグを席巻した。ゴール下では誰も彼を止められず、スピードと爆発力を生かしたプレーで簡単に得点を量産。リーグを代表するスーパースターになるはずだった。
だが、彼の最大の敵は相手チームではなく、自らのコンディションだった。デューク大時代から膝への負担が懸念されていたが、NBAに入ってからもその問題は続いた。加えて、彼の体重管理は常に議論の的となった。公式には129kg前後とされているが、実際には140kgを超えていた時期もあったと言われている。
ペリカンズは、ザイオンの契約に体重と体脂肪率の制限を設けるという異例の措置を取った。これが示す通り、チームも彼の健康管理に懸念を抱いていたのだ。そして、その不安は的中した。
シーズンごとにケガで離脱し、まともにフルシーズンを戦えたことがない。出場すれば支配的なプレーを見せるが、その時間はあまりに短かった。これにより、チームは彼を中心とした戦略を組み立てることが困難になり、ペリカンズは常に不安定な状態に陥っていた。
ブランドン・イングラム──才能は開花したが…
ブランドン・イングラムは、ペリカンズに移籍後、個人としては着実に成長した。2020年にはオールスターに選出され、平均20得点以上を記録し続けた。スコアリング能力に加え、プレーメイク力も向上し、チームのエースとしての地位を確立した。
しかし、彼にはリーダーとしての資質が不足していた。ザイオンが不在の間、彼がチームを引っ張るべきだったが、真の支配力を持つスーパースターにはなれなかった。また、守備面での貢献度も限定的で、ザイオンがいない状況ではチームの穴を埋めきれなかった。
さらに、シーズンを通して安定感を欠いた。ケガの影響もあり、コンディションを万全に保つことができず、チームの成績も波が大きくなってしまった。そして、彼の将来についての議論が続く中、最終的には退団という決断に至る。
CJ・マッカラム──経験豊富なベテランの限界
CJ・マッカラムは、ポートランド・トレイルブレイザーズ時代にリラードの相棒として活躍したスコアラーだ。ペリカンズに移籍した際には、若いチームの精神的支柱としての役割を期待されていた。
彼の存在は確かにチームに安定感をもたらしたが、問題は彼自身も全盛期を過ぎつつあったことだ。かつてのような爆発力は影を潜め、守備面での脆さが目立つようになった。若手を引っ張る役割は果たしたが、それが勝利に結びつくには至らなかった。
チーム解体への道
ペリカンズの“ビッグ3”には、それぞれ異なる問題があった。
- ザイオンは健康管理と出場機会の欠如
- イングラムはリーダーシップと安定感の欠如
- マッカラムは年齢と守備の問題
この問題が重なり、チームは期待通りの成績を残せなかった。ウエストの強豪チームに対抗するには、全員が万全の状態で戦う必要があったが、それが叶うことはなかった。
最終的に、イングラムの退団が決定的な転機となり、ペリカンズはこのプロジェクトの解体を余儀なくされた。フロントも方向転換を迫られ、チームは再建への道を歩み始めることになる。
期待外れの結末と今後
ペリカンズは、NBAの未来を担うチームの一つとして注目されていたが、その期待に応えることはできなかった。ザイオンの健康問題、イングラムの限界、マッカラムの衰えが重なり、彼らが揃って成功するビジョンは実現しなかった。
この失敗を糧に、ペリカンズは新たなチーム作りを進めていくことになるだろう。ザイオンが健康を維持できれば、彼を中心とした再建もあり得るが、もしそれが叶わなければ、彼のトレードも選択肢に入ってくるかもしれない。
いずれにせよ、ペリカンズのこの挑戦は「失敗」に終わったと言わざるを得ない。
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