NBAポスターコラム758:リングなきレジェンド…カーメロ・アンソニーが残したものとは?

NBAポスターコラム
758-カーメロ・アンソニー

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カーメロ・アンソニー──史上屈指のスコアラーが残した遺産

2023年6月22日、カーメロ・アンソニーはSNS上で「俺に誇りと人生の目的を与えてくれたゲームに別れを告げる時が来た」とのメッセージを発表し、現役引退を表明した。39歳の誕生日を迎える直前、19シーズンにわたるNBAキャリアに幕を下ろしたのだ。

彼のキャリアを振り返ると、10度のオールスター選出、6度のオールNBAチーム入り、3つのオリンピック金メダル、1つの銅メダルという輝かしい実績が並ぶ。そして通算2万8289得点(平均22.5点)というスタッツが示すように、史上屈指のスコアラーだったことは誰もが認める事実だ。

“メロ”というスコアリングマシン

カーメロ・アンソニーは、得点の多彩さで他の選手と一線を画した。ペリメーター、ポスト、リム周辺と、どのエリアからでも得点できるスキルセットを持ち、1on1の場面では無類の強さを誇った。

2003年のドラフト3位でデンバー・ナゲッツに入団し、ルーキーイヤーから20.8得点を記録。2006-07シーズンには28.9得点をマークし、得点王争いにも絡んだ。2012-13シーズンにはニューヨーク・ニックスで28.7得点を記録し、ついに得点王のタイトルを獲得。この頃のメロは、リーグで最も止めるのが難しいスコアラーの一人だった。

対戦相手の指揮官たちもそのスコアリング能力に舌を巻いていた。当時ペイサーズを率いていたリック・カーライルは「彼は対戦時に守備のスキームを変えなければいけない数少ない選手だ」と語り、ニックスで彼を守ったクエンティン・リチャードソンは「レブロンやウェイドを守るよりも難しかった」と述べている。

「個人プレー優先」のレッテルと優勝未経験のキャリア

カーメロには、スコアラーとしての圧倒的な才能がある一方で、「チームの勝利よりも個人の得点を優先する選手」という批判もついて回った。

ナゲッツ時代にはウェスタン・カンファレンス決勝進出を果たしたが、レイカーズに敗れ、ファイナルには手が届かなかった。その後ニックスに移籍し、2012-13シーズンには東地区2位の戦績を残したものの、プレーオフでは第2ラウンド敗退。OKC、ヒューストン、ポートランド、レイカーズと渡り歩いたが、結局NBAファイナルにすら一度も到達することはなかった。

これにより、「個人成績は素晴らしいが、勝者としての実績はない」という評価がつきまとった。しかし、彼の才能が疑われることはなかった。コート上での美しいシュートフォーム、ポストプレーの技術、ミッドレンジからの確実な得点力は、NBAの歴史に名を刻むべきものだった。

八村塁をはじめとする後進への影響

カーメロのスコアリングスキルは、後の世代に大きな影響を与えた。その中でも、日本の八村塁は「全てを真似していた」と公言するほど、カーメロに憧れて育った。

ポストでのフェイダウェイ、ジャンプシュートのリリースポイントの高さ、フィニッシュの柔らかさ。これらはまさにカーメロが磨き上げたスキルであり、NBAでプレーする若手たちが彼のプレースタイルを参考にしていることは間違いない。

カーメロ・アンソニーのレガシー

カーメロ・アンソニーは、リングこそ手にしなかったものの、バスケットボールの歴史に確かな足跡を残した選手だ。

19シーズンにわたるキャリアの中で、彼は得点王に輝き、NBA75周年記念チームに名を連ね、オリンピックの舞台で何度も金メダルを獲得した。彼の名前は、NBA史上最もエレガントなスコアラーの一人として、永遠に語り継がれるだろう。

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