11-八村塁
八村塁の武器「ポストアップ」と中距離の精度。日本人離れのフィジカルとNBAでの進化
フィジカルを活かしたプレースタイル
八村塁を語るうえで外せないのが、その恵まれた身体能力。身長203cm、体重約104kgというサイズは、NBAのフォワードとしても十分通用する。しかも単に大きいだけじゃない。動けるサイズ感だ。速さ、跳躍力、バランス、それらが高いレベルでまとまってる。
特に注目したいのが、彼の「フィジカルの強さ」を活かしたプレーだ。リングに向かってアタックするときの力強さ、コンタクトを受けながらも体勢を崩さずにシュートまで持っていける安定感。これは間違いなく、NBAで鍛えられた部分もあるけど、もともと八村の持っているポテンシャルが大きい。
そして、そのフィジカルを前面に押し出すプレーの象徴が「ポストアップ」だ。
純粋なポストアップという武器
今のNBAはポストアップ自体が減ってきてる。スリーポイント中心のスペース重視のバスケをやる時代で、1on1もトップやウイングからのフェイスアップが主流。でも、そんななかで八村は「純粋にポストアップする日本人選手」として異彩を放ってる。
それもただのポストアップじゃない。背中で相手を押しながらポジションを取り、体の使い方で優位を作る。低い位置でのボール保持から、ワンドリブルして相手の体にグッと当てて、スペースを確保。そのままステップバック気味にミドルレンジのジャンパーを沈める。この一連の流れがめちゃくちゃスムーズで、パワーもテクニックも兼ね備えてる。
中距離の正確性と武器としてのジャンパー
八村のシュートレンジは狭くない。特に、ペリメーターからのジャンパーは、自分でクリエイトしたとしてもかなりの確率で沈めてくる。
ミドルレンジからのフェイダウェイ。ピボットを使って相手をずらしてからのクイックリリース。こういったシュートは、単純に「技術」だけじゃなく、「タイミング」と「感覚」が重要になる。八村はその感覚が優れていて、しかもスムーズにボールを放てるフォームを持ってる。
フリースローも安定している
シュート力がある選手にとって、フリースローの安定性は重要だ。八村はフリースローも苦手にしていない。キャリアを通しておおむね75%前後の成功率をキープしていて、終盤のファウルゲームでも使える存在。
もちろん、80%台を目指してほしい部分ではあるけど、フォワードとしては十分合格点。ポストアップでファウルをもらって、しっかり得点につなげられる。こういう「確実に2点を積み上げられる能力」は、NBAの中でも重宝される。
ウエストブルックとの印象的なやり取り
八村のキャリアのなかで印象的なワンシーンがある。それが、ワシントン・ウィザーズ時代、チームメイトだったラッセル・ウエストブルックとのやり取りだ。
ある試合中、八村がポストアップからドライブインを仕掛けたとき、ヘルプに来たディフェンダーにボールを叩かれてターンオーバー。その直後のタイムアウトで、ウエストブルックが八村の背後から抱えるようにして、動きを丁寧に指南していた。
そのときウエストブルックが伝えたのは、八村の持ち味をさらに引き出すアドバイスだった。
「もっと身体を使って強くいけ。ボールを見せすぎないようにして、高めにキープしながらシュートにもっていけ」
これはウエストブルックらしいアグレッシブなスタイルのアドバイスであり、かつNBAで生き残る術を教えようとしていた。あの瞬間、先輩から後輩への信頼と期待が詰まってた。
そしてそのアドバイスを八村は素直に受け止め、その後のプレーに反映させていった。こういうシーンを見ると、単なるフィジカルだけじゃなく、バスケIQの高さや吸収力も感じられる。
東京オリンピックでの大爆発
NBAで成長した八村が日本代表として臨んだのが、2021年の東京オリンピック。ここでの活躍も見逃せない。
日本はグループリーグで敗退したものの、八村は個人として大会4位となる平均22.3得点を記録。世界の強豪相手に堂々とスコアリングを重ねた。
特に、スペインやスロベニアといった強国を相手にしても、彼のポストアップや中距離のジャンパーは十分に通用していた。NBA仕込みのプレーを、母国のユニフォームを着て見せつけた形だ。
得点だけじゃない。ディフェンスでもフィジカルで押し負けず、相手に当たり負けしない姿勢を貫いた。日本代表のエースとして、しっかりチームを牽引した大会だった。
今後への期待
八村塁のキャリアはまだ道半ば。NBAでスターターとして定着するのか、ロールプレイヤーとして価値を上げるのか。それは今後の数年が大きく左右する。
ただ、ひとつ言えるのは、彼が持つ「ポストアップからの得点力」と「中距離の精度」は、これからのNBAでも十分武器になるということ。さらに、ウエストブルックのようなベテランからのアドバイスを受け止めて、自分の武器にしていける柔軟性と吸収力も持っている。
フィジカルの強さ、ミッドレンジでの正確性、日本人離れしたプレースタイル。それらを組み合わせて、八村塁は今後もNBAの舞台で輝き続けるはずだ。
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