7-コービーブライアントvsレブロン・ジェームズ
コービー・ブライアント vs レブロン・ジェームズ
―NBAを象徴する2人の王―
NBAの長い歴史の中でも、コービー・ブライアントとレブロン・ジェームズは「NBAの顔」として世界中に名を轟かせた2人だ。どちらも絶大な人気を誇り、膨大なキャリア実績を持ち、プレースタイルも人間性もまったく違う。それでも、両者が「偉大」と言われる理由には共通点もある。
今回は、そんなコービーとレブロンについて、スタイル、性格、キャリアの歩み方まで深く掘り下げていく。
スタイルの違い ― “俺が決める” vs “みんなで勝つ”
コービー・ブライアント:ザ・スコアラー
コービーは何よりも「点を取ること」に命を懸けた選手だ。シュートの技術、フェイク、ポストアップ、ミッドレンジ、スリーポイント、ターンアラウンド……どこからでも、どんな角度でも得点できるスキルを持っていた。まさに“芸術”とも呼べるようなスコアリング能力で、多くのファンを魅了した。
特に象徴的だったのは、フェイドアウェイ・ジャンパー。ディフェンダーとの距離をうまく作り、多彩なフットワークを駆使して放つそのシュートは、まさにコービーの代名詞。誰よりもシュート練習に時間を費やし、誰よりも身体を酷使して試合に出場し続けた。
彼のプレースタイルは、「俺が決める」だった。試合の最終局面、ボールを託されるのは常にコービー。自分が決めることで、勝利を手繰り寄せる。それが彼のプライドであり、美学だった。
レブロン・ジェームズ:史上最高のオールラウンダー
一方のレブロンは、完全無欠のオールラウンドプレイヤーだ。スコアリング、パッシング、リバウンド、ディフェンス、ゲームコントロール――すべてを高次元でこなす。身長206cm、体重113kgのフィジカルを活かしつつ、ポイントガード並みの視野と判断力を持つ“動ける司令塔”だ。
最大の特徴は「トータルパッケージ」。2009年のクリーブランド時代、2020年のレイカーズ優勝時――いつの時代もレブロンは、自分も含めた周囲の選手を生かすことに全力を尽くす。それが彼の“勝ち方”。
もちろん、自ら点を取る能力もトップレベルだが、彼にとってそれはあくまで“選択肢のひとつ”。コービーが「俺が決める」なら、レブロンは「誰が決めてもいい」タイプ。勝利のために、もっとも効率的なプレーを選ぶのがレブロンのスタイルだ。
フィジカルの違い ― レブロンの強靭さ vs コービーの根性
レブロンの恵まれた身体能力
レブロンはまさに“ギリシャ神話の戦士”のような体格を持つ。NBAでも屈指の身体能力で、20代から40代目前までずっと「全盛期」レベルをキープし続けている。怪我に強く、回復も早い。そして必要ならば試合を休む判断もできる。それが彼のキャリアの長さの秘密だ。
とくに2010年代後半以降は、負荷を調整しながら自分をケアしつつも、試合では爆発できるという理想的なスタイルを築いた。自分の体をマネジメントする術に長けていて、それが今でも「現役トップレベル」でいられる最大の理由になっている。
コービーの肉体への“ムチャ”
対してコービーは、自分にムチを打つスタイルだった。怪我をしても試合に出続ける、限界まで身体を酷使する、それが彼の「戦い方」だった。
例えば、当時のレイカーズのセンター、アンドリュー・バイナムはケガが癒えるまで休むことが許されても、エースのコービーはそうではないし、何よりもコービー自身がそれを許さない。満身創痍でもコートに立ち続けたその姿は、まさに“狂気のプロフェッショナル”だった。
2013年にアキレス腱を断裂した時、フリースローを自ら打ってからロッカールームに下がったのは有名な話。
人間性の違い ― 鋼のメンタル vs 魂のリーダー
コービーの狂気的なストイックさ
コービーはとにかく自分に厳しかった。「Mamba Mentality(マンバ・メンタリティ)」という言葉がある通り、努力こそが自分の才能だと信じていた男。才能があったのは確かだが、それ以上に「努力をする才能」が際立っていた。
1日1000本のシュート練習、深夜のトレーニング、オフの日もジム通い。彼は“狂気の天才”という言葉がよく似合う。そしてそれをチームメイトにも求めるから、時には厳しく、孤立することもあった。
でも、それがコービーだった。自分に負けたくなかった。誰よりも勝ちたいという想いが、人一倍強かった。だからこそ、ファンも彼の「生き様」に心を打たれた。
レブロンの共感力とバランス感覚
レブロンは、もっと柔軟だった。コート外では仲間想いで、家族との時間も大事にする。社会活動にも積極的で、貧困地域の子どもたちのために学校を設立するなど、“バスケットボールの枠”を超えた存在でもある。
チームメイトに対しても気配りができるし、自分だけじゃなく周囲の成功も願ってプレーしている。その姿勢は、NBAというチームスポーツにおいて非常に重要で、多くの選手からも尊敬されている。
ただし、彼は甘いわけではない。必要な時には自分で試合を支配するし、コート上では非常に頭の切れるリーダーだ。フィジカルの強さだけでなく、知性でも勝っていくタイプ。まさに“現代型リーダー”。
ふたりの“美学” ― 勝ち方に対するこだわり
コービーは、“勝ちたい”というより“自分の力で勝ちたい”という思いが強かった。一方、レブロンは“チームで勝ちたい”という志向が強い。どちらも勝利を求めるが、そのプロセスに対する哲学がまるで違う。
コービーのバスケは「自身の美学」。誰もマネできないようなターンアラウンド・フェイドアウェイ、あの高い弧を描いてリングに吸い込まれるジャンパー――まさに芸術品だった。
一方で、レブロンのプレーは「効率的」だった。高確率で、最善の判断をして、確実に点を取る。理詰めの天才。どちらも天才だが、信念派のコービーと理論派のレブロン、まったく違う魅力がある。
結論:どちらが上か?それはもう“好み”でしかない
この2人のどちらが「上」かなんて、答えはない。コービーは“魂で戦う美学の象徴”、レブロンは“進化し続ける万能型の王”。彼らはそれぞれ違う道を歩みながらも、NBAという舞台の上で“最も愛された選手たち”だった。
片やボロボロの体を引きずってでも勝ちに行った戦士。
片や誰よりも長く、高いレベルで勝ち続けた帝王。
どっちも最高にカッコいい。どっちも最高のレジェンドだ。
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