タイトルーコロナ化における35歳以上の転職のリアル-0

昨今のコロナウイルスの影響により、「リモートワーク」「価値観の変化」「終身雇用制度の限界」など、アフターコロナの世界に向けて、「自分自身の在り方」について考えざるを得なくなりました。

転職における広告を見ていると、
年収が上がった。」「キャリアアップを達成できた。」「定時で帰れる。」「自分らしさを取り戻せた。

など、自分自身が今いる場所からアップデートさせるようなイメージ戦略がとられています。

CMなので転職におけるイメージは、とてもいいものなのかもしれません。

でも本当のところはどうなのでしょうか?筆者は最近、実際に35歳以上の転職を経験しており、転職エージェントが進める企業に転職をしました。

結論を先に行ってしまうと、「会社を変えただけで、今ある問題がクリアになるわけではない」という現実です。

自分の今までのキャリアを捨てて転職したことは「正しかったのか」どうか虚しくなる時があります。

これは私が転職をするなと言っているわけではありません。

今いる会社が劣悪な環境であれば、是非転職していただきたい。そう思っています。





ただ今いる場所がなんとなく気に入らない、上司や同僚とそりが合わない、会社の自分の評価が低い。こういった理由で転職しようとしているならば、それは絶対やめたほうがいいと思います。

転職して気づいたことの一つは、「 自分を一番高く評価してくれてたのは転職前の会社」だという悔しい事実です。

この記事を読んでいるみなさんで言うと「今の会社」でしょうか。

本当に優秀であるのならば転職などせずとも、向こうから声がかかるヘッドハンティングがあるはずです。

会社から飛び出て、社会に身を投じた時に、本当の意味で気づかされたことです。

今回このコラムでは転職して私が「感じたこと」、「思ったこと」、そして「体験したこと」をリアルに綴っていきたいと思っています。

今、転職しようかどうか悩んでいる方の手助けができたら幸いです。

というより悩んでいる時は、絶対に転職してはいけません。

なぜこんなことを言うかというと、

私は高校卒業後、ある会社で10年間製造業に携わってきました。

10年経った時に、仕事も覚えて、いろんな立ち位置も経験し、役職がつく一歩前の生意気になった自分が、今思えばいました。

その後会社を辞め、社会に飛び込んで自分なりに仕事をしてみたものの、全く通用しませんでした。

仕事もなく売り上げがない私は、食費を切り詰め、光熱費や家賃の固定費、前年の収入から算出される税金(社会人時代)の支払いに怯え、持ち物をオークションに出品し、日々貯金を切り崩す日々を過ごすことになります。

焦った私は、とりあえずお金は稼がねばならないと再就職を決意。
頑張ったぶんの成果が得られる、社長になるための研修が仕事」という怪しいキャッチコピーの会社に就職しました。

美辞麗句を並べたてた紹介のその会社は、もちろんブラック企業。

行商スタイルで毎日与えられる商品を、 売り尽くすまで東京の街を練り歩いていました。
(売れない日のほうが当たり前)

社会保険もなく、遊び半分で買っていく夜の街の酔っ払いを相手に、毎日平均午前3時まで働いていました。

鈍い私はそこで1年間も過ごすことになります。

逆になぜ1年もったかと言うと
成果を出して社長になれる」という目標のもと、自腹営業で商品を買っていたのです。

アホですね。

そしていよいよ自腹営業もできないほど、貯金も無くなりました。

10年間必死で働いて貯めたお金だったのですが、気持ちに余裕がなくなるとは本当に怖いことです。

そして実家に帰ることになります。

実家に帰り父親の仕事を手伝うことになります。

ブラック企業時代に心を病んでしまっていたので、トラウマが残り、企業に属するということが怖くなっていました。

しかし3年経った頃に父が仕事中の事故で亡くなりました。

また一人立ちするほどの技術を習得していなかったので、 ここでもまた再就職先を探すことになります。

派遣として製造業に戻ることになります。

なぜ派遣を選んだかと言うと、まだ後遺症が残っていたのです。

派遣社員ならばそこまでノルマや提出物などのプレッシャーはないと思っていたのです。

しかし派遣社員をしているから、気が楽なんてことはありません。

長く務めた私は(3年)ボーナスがなく、制度が整っていない中で、 正社員と同じだけの働きを求められます。

同調圧力が働くのです。

そして、いざという時には正社員を守るために切り捨てられるのが、派遣社員であり契約社員です。

いくら企業がパワハラやセクハラに対してのガイドラインを定めようと、本当のセクハラやパワハラは表には出てこないのです。

企業に属して同じプレッシャーを受けるならば、正社員の方が「まだマシ」ということで正社員として受け入れてくれる会社を探し出したのです。

しかしその時もうすでに36歳。転職できるギリギリのラインである35歳を過ぎていました。

35歳以上の転職がどういったものであるかは、このコラムにて記載させていただきました。

初めに伝えさせて頂いた通り、 私は転職を「やめろ」と言っているわけではありません。

あなたが思ってる以上に仕事を覚えた状況、慣れた環境というのはありがたいことなのです。

私でいうならば、最初に勤めた企業の最終年が、10年かけて築いたポジションがどれほど尊いものか。

失ったことで気づくことの一つではあるかもしれません。

最後に私から、転職エージェントと同じようなことを伝えさせていただきます。

転職するにしてもしないにしても、是非納得いく決断をしてください。

ここまで読んでいただきありがとうございます。