NBAポスターコラム741:「Longshot(〝期待薄”、“見込みの薄い” 、“大穴”)」という言葉で形容されてきたステフィン・カリー。

NBAポスターコラム
741-ステフィン・カリー

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ステフィン・カリー――”期待薄”からレジェンドへ…。

ステフィン・カリーといえば、NBA史上最高の3ポイントシューターとして名高い。現役の中でも、いや歴代でもレジェンドと呼ばれるにふさわしい存在だ。しかし、彼のキャリアが順風満帆だったわけではない。高校時代、カリーは168㎝の小柄な選手で、成功を予想する者はほとんどいなかった。彼が歩んだ”期待薄”からの軌跡を振り返ると、その努力と才能の結晶がいかに輝かしいものかが見えてくる。

小柄で非力だった高校時代

カリーは高校2年生のとき、身長168㎝、体重57㎏という小柄な体格だった。腕力が足りず、シュートフォームも独特で、ウエスト付近から放つような投げ方しかできなかった。身体的なハンデは明らかで、コート上での存在感は薄かったといえる。

最終学年までに身長は183㎝、体重は73㎏に達したが、それでもメジャーカレッジからの注目はほとんど集まらなかった。強豪校からの勧誘はなく、彼に声をかけたのはデイビッドソン大学やバージニア・コモンウェルス大学といった中堅校ばかりだった。最終的に彼が選んだデイビッドソン大学も、バスケットボール界での名門とは言えない小規模な大学だった。

父デル・カリーはNBAで名を馳せた3ポイントシューターだったが、その息子であるステフィンがNBAで活躍する未来を確信していた者はほとんどいなかった。むしろ、デルの影響でなんとか大学バスケの舞台に立てた、という見方をする人も多かっただろう。

デイビッドソン大学での飛躍

デイビッドソン大学に進学したカリーは、ここで自身の才能を開花させる。特に注目されたのは大学2年時のNCAAトーナメントで、4試合連続で30得点以上を記録したことである。これは史上わずか4人目の快挙であり、一躍全米の注目を集めることとなった。

このトーナメントでの活躍を経て、カリーはNBAスカウトたちのレーダーに引っかかるようになった。しかし、それでも彼に対する評価は決して高くはなかった。「身体が小さい」「ディフェンスができない」「身体能力が足りない」といったネガティブな意見が付きまとった。

ドラフトでの逆風

2009年、ゴールデンステート・ウォリアーズが1巡目7位でカリーを指名した。だが、この指名にも懐疑的な声が多かった。スカウトや評論家たちは、彼の成功を疑問視していたのだ。特に「身体的なハンデ」がその大きな理由だった。

実際、カリーがNBAで成功するとは考えなかった関係者も多かった。彼が”オールスター”選手に成長することを予想できた者はごくわずかだったと言っていい。

ウォリアーズでの革命

ウォリアーズに入団したカリーは、持ち前の努力と練習量で批判を覆していく。彼の最大の武器はもちろん3ポイントシュートだったが、それ以上にチームメートを巻き込む能力や、高いバスケットIQが際立っていた。

カリーの台頭はNBAの戦術そのものを変えた。従来のインサイド重視のスタイルから、3ポイントを中心としたプレースタイルが主流となるきっかけを作ったのだ。この変化は、まさにカリーの存在なくしては語れない。

2015年、カリーは初のMVPを受賞し、ウォリアーズをNBAチャンピオンに導いた。このシーズンを境に、カリーはNBAの”顔”とも言える存在となった。

“才能”と”環境”だけではない成功

カリーの成功を「父親の影響」と片付けるのは簡単だ。デル・カリーというNBAプレーヤーの息子として生まれ、バスケットボールに恵まれた環境で育った。しかし、それだけでは彼のキャリアのすべてを説明することはできない。

高校時代も大学時代も、彼は常に「期待薄」と見られてきた。プロ入り後も、批判や逆風に晒される中で、自身のスキルを磨き続けた。その練習量は尋常ではなく、コート外での準備も徹底していたことが成功の大きな要因となっている。

父デル・カリーからの教え

カリーは、父デル・カリーから学んだ教訓を今でも大切にしているという。

「NBA時代の父のプレーはよく覚えているよ。その足跡を自分自身も辿っていることは個人的に大きな意味がある。現役時代の父のプレーは僕自身もとても誇りに思っているからね。ありふれたことだなんてまったく思っちゃいない。『自分の仕事に真剣に打ち込めば必ず成功する』という父の教えは今でも大切にしているよ。」

この言葉からもわかるように、カリーの根底には父親の教えが深く根付いている。それは「成功は決して偶然ではない」という信念だ。

まとめ

ステフィン・カリーのキャリアは、才能と環境だけでは語れない。高校時代、”期待薄”と言われた少年が、練習と努力で世界最高のシューターへと成長した過程は、多くの人にとってインスピレーションとなる物語だ。

現在のNBAは、彼が築き上げた3ポイント時代の真っ只中にある。そしてその背景には、挫折と批判を乗り越えたカリー自身の努力があることを忘れてはならない。

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