NBAのGOAT論争:ジョーダン vs レブロン
2018年3月30日、レブロン・ジェームズは867試合連続2桁得点のNBA記録を樹立。2007年1月5日にバックス戦で8得点に終わった以降、全ての試合で2桁得点をマーク。この日も第1クォーター終了時点で11得点を奪い、マイケル・ジョーダンが保持していた866試合連続2桁得点のリーグ記録を塗り替えた。その後も二桁得点を奪い続け、2020年12月30日のスパーズ戦で前人未到の1000試合に到達した。
ここではレブロン・ジェームスとマイケル・ジョーダンの「GOAT」について論じてみたい。
『GOAT』とは?
「GOAT」とは「the greatest of all time」の頭文字を取った略語で、日本語では「史上最高の」という意味だ。NBAにおけるGOAT論争では、マイケル・ジョーダンの偉大さが際立つ。しかし、レブロン・ジェームズもまた、この議論の中心にいる選手の一人だ。
ジョーダンの偉大さ
マイケル・ジョーダンはシカゴ・ブルズ一筋で、そのキャリアを通じて6回のNBAチャンピオンシップを獲得し、10回の得点王に輝いた。その圧倒的な実績は、オールドファンたちにとってジョーダンを超えるための基準となっている。ジョーダンのプレースタイル、勝負強さ、そしてリーダーシップは他の選手にはない独自の魅力を持っている。
世界への影響力:グローバルアイコンとしてのジョーダン
マイケル・ジョーダンの影響力は、単にバスケットボール界に留まらず、スポーツ界全体、さらには世界中に及んでいる。その存在はNBAをグローバルなスポーツリーグへと変革させ、多くの国々でバスケットボール人気を急上昇させた。
そしてジョーダンはスポーツ界の枠を超え、文化的なアイコンとなった。彼のシグネチャーシューズ「エア・ジョーダン」は、バスケットボールシューズの枠を超えてファッションアイテムとしても人気を博し、若者文化に大きな影響を与えた。エア・ジョーダンはスポーツブランドとしてのナイキの地位を確立し、今でも多くの人々に愛され続けている。
レブロンの“トータル・パッケージ”
一方で、レブロン・ジェームズは異なる道筋でGOAT論争に名を連ねている。レブロンはクリーブランド・キャバリアーズでキャリアをスタートさせ、その後マイアミ・ヒートに移籍。ここで2つのチャンピオンリングを獲得し、再びキャブスに戻って2016年のNBAファイナルで3つ目のチャンピオンリングを手にした。そして、名門レイカーズに移籍し、コロナ禍のバブルシーズンで4つ目のチャンピオンリングを獲得した。レブロンは得点、パス、リバウンド、ディフェンスと全てのプレイを高水準でこなし、これまで所属してきた3チーム全て中心選手として優勝に導いてきた実績もある。
レブロンの能力
レブロン・ジェームズは、身体的特徴、運動能力、そして優れたバスケットボールIQを持っており、あらゆる種類のショットを決めることができる。ドライブからのダンク、フェイドアウェイジャンパー、3ポイントシュートなど、レブロンのシュートレンジは非常に広い。さらにパスセンスは抜群で、チームメイトに得点機会を供給することができる。ディフェンスにおいても、守れない相手はほとんどいない。キャリアを重ねるごとにクラッチタイムでの勝負強さも身につけ、“トータルパッケージ”として他の追随を許さない。
5人のレブロン vs 5人のジョーダン
もし仮に「5人のレブロン」対「5人のジョーダン」が対戦するなら、レブロンの方が有利だろう。彼の万能なプレースタイルは、チーム全体のバランスを保ち、チーム力を底上げすることに適している。しかし、1on1ならコービー・ブライアントが最も強いという意見もある。
結論
ジョーダンとレブロン、どちらがGOATかという論争は今後も続くだろう。それぞれが異なる時代、異なるスタイルでNBAを席巻した偉大な選手であることは間違いない。それぞれのファンが持つ思い入れや基準により、結論は異なるかもしれないが、いずれにしても彼らの功績は永遠に語り継がれるだろう。
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