“選ばれし者”がようやく掴んだ初の戴冠。

124日間に66試合を詰め込んだ2011-12シーズンのレギュラーシーズンを終え、ファイナルに勝ち進んだのが、前年ファイナリストのマイアミ・ヒートと、シアトル・スーパーソニックス時代の96年以来、08-09シーズンの本拠地移転&解明後、初出場のオクラホマシティ・サンダーだった。

スーパースター・トリオのレブロン&ウェイド&ボッシュと、NBAの未来を担うデュラント&ウエストブルック&ハーデンという新旧ビッグ3の対決は、第4クォーターだけで17得点 、トータル36得点を挙げたデュラントの活躍もあり、サンダーが先手を取る。

しかしこのファイナルの主人公は初優勝に燃えるレブロンだった。

平均出場時間は驚異の44.0分と、ほぼ休みなくコートに立ち続け、全試合でチーム最多得点を記録。

平均28.6点、10.2リバウンド、7.4アシストをマークした。

守備では勝負どころでデュラントにマッチアップし、活躍を許さなかった。

その立ち回りにボッシュも「見ていて信じられないくらいだった。今プレーオフでレブロンの凄まじいプレーを思い返せば、自分が彼のチームメイトであることを誇りに思わずにいられない」と舌を撒いた。

3勝1敗で迎えた第5戦、大量リードを奪って優勝が決定的となった試合終盤、お役御免となったレブロンはベンチに下がってコートサイドで小刻みにジャンプしていた。

「この瞬間をずっと待ち焦がれていたんだ」と明かしたように、その姿はまるで、プレゼントを待ちきれない少年のようだった。

攻守両面で大黒柱と呼ぶにふさわしい活躍を披露し、当然のごとくファイナルMVPに選ばれた。

シーズン&ファイナルMVPの同時受賞は史上10人目の快挙。

キャブスからヒートに電撃移籍して以来、非難を浴びることもあった。

前年ファイナルではマブス相手に平均17.8点と失速し、時に「裸の王様」と揶揄されたこともあった。

そうした批判を力に変えようやくつかんだ優勝。

03年の衝撃デビューから9年。

個人としては数々の栄誉を獲得しながら、頂点には届かなかった無冠の帝王が、キャリア9年目、様々な批判や障壁を乗り越えた末の初戴冠は、”真の王様”になった瞬間でもあった。

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