マイアミ・ヒートを球団初のNBAチャンピオンに導いた「フラッシュ」ドゥエイン・ウェイドと、その名付け親であるシャキール・オニールのダイナミックなデュオ。

マイアミ・ヒートが球団創設以来、初めてのNBAチャンピオンに輝いた。

当時のマイアミ・ヒートは2人のスーパースター、ドゥエイン・ウェイドとシャキール・オニールの驚異的なデュオに牽引されていた。

ドゥエイン・ウェイドは3年目の24歳で、すでにリーグのエリート選手としての名を馳せていた。

ウェイドはスコアラーとしてだけでなく、クラッチタイムでチームを勝利に導くメンタリティでも知られていた。

そしてもう一人、巨大な存在感を持つシャキール・オニール。

NBA史上最も支配的なセンタープレーヤーの一人であり、その体格と力強いプレースタイルは他を圧倒した。

2006年のプレーオフで、マイアミ・ヒートは激しい戦いを繰り広げた。

カンファレンス・ファイナルでウェイドとシャックは、デトロイト・ピストンズとのシリーズ全体を通して力強いプレーを見せ、最終的には6試合で勝利を収めてNBAファイナルに進出した。

NBAファイナルでは、ダラス・マーベリックスと対戦。

シリーズは熱戦を繰り広げるなか、歴戦の兵たちを引っ張る若きエースのウェイドの存在が光った。

特に2連敗後の第3戦から爆発し、ウェイドは、このファイナルでスーパースターとしての地位を完全に築き上げた。

第6戦、ヒート95点、マーベリックス92点で試合終了のブザーが鳴ると、球団創設18年目で南フロリダに初の栄冠がもたらされた。

立役者は紛れもなくプロ入り3年目のウェイドだった。

この日は36得点、10リバウンド、シリーズ平均でも34.7得点、7.8リバウンド。

文句なしのファイナルMVPだった。

ウェイドは説明する。

「このチームはプレーオフに出て優勝するために作られた。俺たちはいつも互いを信じ合ってここまできたんだ」。

優勝請負人と言われたパット・ライリーHC、シャキール・オニール、さらにはゲイリー・ペイトン、アロンゾ・モーニング、アントワン・ウォーカー、ジェイソン・ウィリアムズといった歴戦の兵たちが集まるヒート。

だが、実際のところ強敵マーベリックスを向こうに回し、チームを牽引したのは若いウェイドだった。

ベテランはウェイドを頼ってついていった。

オニールは34歳、レイカーズ時代に3年連続ファイナルMVPに輝いたころのドミネイトぶりは発揮されなかった。

優勝が決まった第6戦も9得点、12リバウンド。

だが、優勝が決まるとウェイドを抱きしめる。

「俺にとっては、ベストゲームじゃなかったけど、“D―ウェイド”がやってくれた。そもそもマイアミに来ようと思ったのはコイツがいたから。優勝するにはワンツーパンチが必要。最高のプレーヤーだし、彼となら勝てると信じていた」と笑った。

豊作のドラフト2003年組のなかで、ウェイドはいち早くチャンピオンリングを手にし、シャックは自身4つ目のチャンピオンリングを獲得した。

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