デュオ結成時の各平均得点はアイバーソン25.6点、カーメロ26.2点と、2人合わせて50点は超えていたが、勝利には結びつくことがなかった。

デンバー・ナゲッツは、2000年代初頭に話題性たっぷりのトレードで、アレン・アイバーソンとカーメロ・アンソニーの両方を擁して魅惑のハイスコアリング・デュオを誕生させた。

01年シクサーズをファイナル進出に導くなどフィラデルフィアの象徴的存在だったアイバーソンだが、自信の活躍も虚しくチームは年々下降線をたどっていた。

毎年のように移籍話が持ち上がるなか、12月6日のブルズ戦を最後についにチームを離脱。

それから約2週間後、ナゲッツへの電撃トレードが決定したのだった。

新天地となったナゲッツはアイバーソンの加入日前に行われたニックス戦で乱闘騒ぎが勃発。

複数の選手が処分を受けたなか、 エースのカーメロ・アンソニーは相手選手を殴り、15試合の出場停止処分を受けていた。

そうした危機的状況の中でトレードも決定したため、地元ファンは諸手を挙げて稀代の点取り屋を歓迎。

アイバーソン&カーメロのコンビは魅力充分で攻撃機会をシェアしたため、両者とも平均得点こそ下がったものの、超強力スコアリング・ディオとしてファンを大いに沸かせた。

ただ、アイバーソンとカーメロの強力ディオ結成も結果は伴わなかった。

そしてこの手のトレードが実現したときに必ず出てくる言葉が「共存」。

アイバーソンとカーメロのバランスは、「良かった」と言えるものではなかった。

「ボールを持つ」AIと「ボールを止める」カーメロ。

プレースタイルが確率している2人だから、スタッツを残すという意味においては問題なかった。

しかし相乗効果は見られず、プレーオフでは2年連続で一回戦敗退に終わる。

そしてアイバーソンはナゲッツからデトロイト・ピストンズにトレードされることとなる。

一方、カーメロもアイバーソンの退団後もチームのエースとして活躍したが、2011年のシーズン中に、ニューヨーク・ニックスへのトレードでデンバーを去った。

アイバーソンとカーメロのナゲッツでの共闘期間は短かったが、数々の興奮と輝きをもたらした。

この2人のスーパースターの攻撃的なスタイルは、ファンにとっても目が離せないショーで合ったことは間違いない。

追伸、「神は人の画策を笑う」

結局のところ、どうなるかわからない。

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