ジェームス・ハーデンの2018-19シーズンは、NBA史に残るほどの圧巻のパフォーマンスを披露した。ハーデンの得点能力とオフェンスにおける支配力は、このシーズンを通じて特に際立っていた。
開幕の苦境とハーデンの奮起
2018-19シーズンのヒューストン・ロケッツは、開幕から苦しいスタートを切ることとなる。最初の6試合で1勝5敗という成績に加え、10月20日のロサンゼルス・レイカーズ戦ではクリス・ポールとラジョン・ロンドが乱闘を起こすというネガティブな話題もあった。しかし、この困難な状況を打開するために、ジェームズ・ハーデンがほぼ独力で奮起する。
32試合連続30得点超えの偉業
ハーデンの真価が発揮されたのは、2018年12月13日から2019年2月21日までの期間。この期間中、ハーデンは32試合連続で30得点以上を記録し、歴史的な大爆発を見せる。特に1月23日のニューヨーク・ニックス戦では、キャリアハイとなる61得点を叩き出し、ファンやアナリストを驚かせる。
アンストッパブルな得点力
連続30得点超えの記録が途絶えた後も、ハーデンの勢いは止まらない。3月20日のメンフィス・グリズリーズ戦では57得点、続く3月22日のサンアントニオ・スパーズ戦でも再び61得点を記録。ハーデンの驚異的な得点力に支えられ、ロケッツは3月以降の20試合で16勝4敗という素晴らしい成績を収め、最終的にウエスト3位タイの53勝でシーズンを終える。
得点王としての圧倒的な存在感
このシーズン、ハーデンは平均36.1点を記録し、得点王に輝いた。2位のポール・ジョージ(オクラホマシティ・サンダー)に対しても8.1点もの大差をつけ、圧倒的なスコアリング力を示し、周囲を驚愕させた。
4ポイントプレーの達人
ハーデンの得点力の秘密の一つに、高いシュート力とファウルを誘発する技術がある。特に「4ポイントプレー」と呼ばれる、ファールを受けながらスリーポイントシュートを決め、さらにフリースローを沈めるプレーで得点を量産。2010年12月のサンダー時代に初めて成功させて以降、ロケッツ在籍時には63回も成功させた。特に2018-19シーズンには、1シーズンだけで20回もの4ポイントプレーを成功させ、歴代トップだったジャマール・クロフォードを抜く。ルール改正によりファウルを誘うことが難しくなり、この記録は今後も破られることは難しくなった。
結論
ジェームス・ハーデンの2018-19シーズンは、個人としてもチームとしても特筆すべき成功を収めたシーズンでした。彼の得点力、特に4ポイントプレーの成功は、今後もNBA史に残る偉業として語り継がれるだろう。
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