18-NBAオールスター2013
選ばれたノア、漏れたカリー。数字だけじゃない選出のリアル
ヒューストン開催のオールスターと、その空気感
2013年2月、NBAオールスターはヒューストンで開催された。ドワイト・ハワードがレイカーズ1年目、レブロンとウェイドが王者マイアミ・ヒートで連覇を狙っていたこの年、リーグの主役たちは顔をそろえた。
でも、そんなスターの共演の裏で、「なんでこの選手が選ばれた?」という声と、「なんであいつが選ばれてない?」っていう声が入り混じるのが毎年恒例のオールスター。2013年も例外じゃなかった。
なかでもファンやメディアの間で話題になったのが、「ジョアキム・ノアはオールスターなのか?」って議論だった。そして同時に、「ステフィン・カリーが選ばれてないのはなぜ?」っていうモヤモヤも残った。
ジョアキム・ノアの選出が物議を醸した理由
ノアはこの年、イースタン・カンファレンスのリザーブとして初選出。平均得点は12.1、リバウンド11.4、アシスト4.1、ブロック2.1と、決して派手じゃないが堅実な数字を残していた。
でも正直、得点が少ないセンターがオールスター?っていう空気はあった。得点重視のこの舞台では、派手なダンク、3ポイント、クロスオーバーが好まれる。ノアのような守備型センターは、目立ちにくい。
だけど、当時のブルズは勝っていた。デリック・ローズが長期離脱中にもかかわらず、シカゴはシーズン前半でイースト上位につけていた。そのディフェンスの要として機能していたのがノア。要するに、「チームが勝ってるから、その貢献者は評価されるべき」ってロジックでの選出だった。
そもそもオールスターって「数字」じゃないのか?
たしかに、過去を振り返っても「数字だけ見たら微妙だけど選ばれてる選手」は少なくない。逆に、スタッツモンスターなのにチーム成績が悪くて外される選手もいる。つまり、選考基準ってけっこう曖昧だし、その年ごとの空気に左右されることが多い。
選出方法も関係してる。ファン投票で選ばれるスターターは人気重視だし、リザーブはヘッドコーチの投票で決まるから、チームバスケットやディフェンスを重視する指導者目線が反映されやすい。
ノアはまさにその象徴。スタッツ的にはオールスターの中では地味な部類。でも、コーチ陣からは「勝てるバスケットをする男」として評価されていた。
カリーはなぜ選ばれなかったのか?
一方で、選ばれなかった選手の筆頭がステフィン・カリーだった。今でこそ「NBAの顔」の1人として当たり前にオールスター常連だけど、この時点ではまだ無名じゃないけど「爆発前夜」って感じだった。
2012-13シーズン、カリーは平均20.9得点、6.9アシスト、3.5リバウンド。3ポイント成功数は211本とリーグ1位。明らかに数字は残していた。何より、見てて楽しいタイプの選手だった。でも選ばれなかった。
理由は2つ。1つは単純にガード枠の競争が激しかった。ウェストにはコービー、ウェストブルック、クリス・ポール、トニー・パーカー、ジェームズ・ハーデンと、全員がオールNBA級。実績、人気、勝利数を加味すると、まだ若いカリーは優先順位で劣った。
もう1つは、ウォリアーズのブランド力がまだ低かったこと。当時のゴールデンステートは、強豪というより「プレーオフに出られそうなチーム」っていう位置づけだった。実際、このシーズンからようやくプレーオフに復帰している。つまり、評価がまだ追いついてなかった。
選出と漏選、何が評価されているのか?
この年のオールスターは、数字より「勝ってるかどうか」を評価基準にしているのがよくわかる構図だった。ノアが選ばれたのも、ブルズが勝っていたから。カリーが選ばれなかったのも、ウォリアーズが「まだそこまで」だったから。
そして、これは別にこの年に限った話じゃない。ケビン・ラブもミネソタ時代は数字は化け物クラスだったけど、チームが負けている間は評価されづらかった。
逆に、平均15点前後でも優勝候補チームでプレーしていればリザーブ入りするケースもある。
オールスターは単なる個人賞じゃない。リーグが発信する「この選手、このチームに注目してね」っていうメッセージの場でもある。だからこそ、勝っているチームの主力が評価されやすい。
ノアのオールスターは正当だったのか?
今振り返ると、ノアの選出は妥当だったと思う。あの年のブルズは、ローズ抜きで上位に食い込んでいた。それを支えていたのはノアのディフェンスとインテンシティ。チームの魂そのものだった。
彼のボールハンドリングやパスセンスも独特で、いわゆる「派手なスタッツ」じゃ見えない部分でゲームに影響を与えていた。
むしろ、こういう選手が評価されるのは健全。スタッツだけで選んでたら、守備や泥臭いプレーが軽視されてしまう。
カリーは翌年に“爆発”する
カリーはこの年の悔しさをバネに、翌2013-14シーズンに平均24得点、8.5アシストとさらに成長。初めてオールスターに選出され、以後は常連に。2015年にはMVPを受賞し、ウォリアーズの王朝が始まる。
このオールスター漏れは、彼にとっての転機だった。もし2013年に普通に選ばれていたら、あの爆発的な伸びはなかったかもしれない。落選は、才能ある若手にとって最高のモチベーションになる。
結局、オールスターは「物語」で選ばれる
数字、人気、勝敗、そして「物語」。オールスターの選出には、これらすべてが絡み合っている。
2013年のノアとカリーの明暗は、その象徴だった。数字だけじゃ語れない選出の奥深さが、このイベントの魅力でもある。
そして、どこか理不尽な選出こそが、ファンの議論を盛り上げ、NBAをさらに熱くする。
だからこそ、オールスターはただのショーじゃなく、バスケの“今”を映す鏡なんだ。
・NBAポスター絵画展がコチラ↓
・その他の投稿がコチラ↓

・手持ちのお金を守りながら着実に増やす投資術がコチラ↓
資産1000万円達成の8つのコツがコチラ↓
初心者向け!資産1000万円達成術8ステップ簡単解説
資産1000万円達成シンプル投資術がコチラ↓
資産1000万円を達成した私のシンプル投資法
資産1000万円達成のおススメ書籍がコチラ↓
資産1000万達成の為に読むべき本
コメント