世界中のバスケファンが熱視線を誘うなかデビューを飾った“数十年に1人の逸材”と称される怪物新人、 ヴィクター・ウェンバンヤマ。
レブロンジェームスが「エイリアン」と称し、 ステフィン・カリーも「2Kのゲームの中でクリエイトしたい選手」と呼ぶなどNBAのスターもデビュー前からその異次元の才能に驚愕したヴィクター・ウェンバンヤマ。
約23分間コートに立って15得点を上げたマーベリックス相手のデビュー戦は、最終クォーター開始早々に5つ目のファールをコールされたが、残り7分12秒でコートに戻されるとアリウープ・ダンクに3ポイントをねじ込み、あと1ファールで退場という緊張感を伴う状況
で9得点を積み上げた。 同じ欧州出身のルーキーに刺激されたというマブスのエース、ルカ・ドンチッチはトリプルダブル。先輩の貫禄を見せつけたが、初めての直接対決の後、「NBAに挑戦する中で最高の有望株の一人とウェンバンヤマのキャリアに太鼓判を押している。またフランスバスケ会のレジェンド、トニー・パーカーも「初戦としては上出来」と大型新人の初陣を評価した。5試合目では優勝候補のサンズ相手にキャリアハイの38得点(この時点で)を叩き出した。 それでもオフェンスにおいてはまだ本調子、もしくは成長中ということでその実力を疑問にする声があるのも事実。聖地マディソンスクエア・ガーデンに乗り込んでニックス戦ではスタンディングオベーションで迎えられたものの、フリースローに立った時には、ニックスファンから「Overrated(過大評価)!!!」というチャントも沸き起こった。ただウェンバンヤマはきっちり2本とも決めて見せた。
こうして2試合を消化した時点で論点となっているのは身長224cmにして3ポイントを放ち、ガード級の動きを誇るこの逸材をどのポジションで使うのが最適かということだ。評論家の多くが推しているのは、より自由度のあるパワーフォワードだが、ポポビッチHCは「彼はNBAを知ったばかりの19歳のルーキーだ。今は経験を積む過程にある。どこでプレーするのが一番快適で、一番反応がいいのかハッキリするまでは彼を厳しい状況に投入することはない。しばらく観察して彼が自然に最高のパフォーマンスを発揮できる場所を見極める必要がある」と、現在では起用法を見定めている段階であることを明かしている。
詰まるところ、将来 “怪物”ヴィクター・ウェンバンヤマにポジションという概念を破壊されるかもしれない。

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