夢のチーム、現実の問題：2012-2013シーズンのロサンゼルス・レイカーズ
2012-2013シーズンのロサンゼルス・レイカーズは、NBAファンにとって一つの大きな話題となった。スーパースターたちが集結し、歴史に残るようなエリート軍団が誕生した。しかし、輝かしい期待とは裏腹に、数々の問題に直面することとなる。
豪華なスター陣
レイカーズの先発メンバーはまさにエリート揃いだった。コービー・ブライアントとスティーブ・ナッシュは共にMVPを受賞した経験があり、メッタ・ワールド・ピース（ロン・アーテスト）とドワイト・ハワードは最優秀守備選手に選ばれたことがある。さらに、パウ・ガソルは世界選手権でMVPを受賞した実績を持つ。この豪華なメンバー構成は、一気にチームを優勝戦線の先頭に押し上げた。
浮上する懸念
しかし、いくつかの懸念が指摘された。まず、選手たちの年齢が高く、体力の衰えが懸念された。コービーとナッシュの共存が可能か、コービーとハワードがうまくやっていけるかという疑問も浮上した。さらに、ヘッドコーチのマイク・ブラウンがスーパースターたちのエゴをどうコントロールするか、新たな怪我人が出ないかという点も心配された。
予想が的中
結果として、これらの問題はすべて的中することになった。特に、コービー・ブライアントの怪我はチームにとって大きな打撃となった。2013年4月12日、ステイプルズ・センターで行われたゴールデンステート・ウォリアーズ戦。試合時間残り3分、レイカーズが2点ビハインドの場面で、コービーはフリースローラインに立った。何事もなかったかのようにフリースローを沈めたが、実はこの時、彼の左足のアキレス腱は断裂していたのだ。
コービーは後に「蹴られたと思った。これまで何百万回も繰り返して慣れているはずの動きをしたら、弾けたんだ」と語っている。この怪我は、コービーがシーズンを通して孤軍奮闘していた結果の悲劇だった。
孤軍奮闘の末に
2012-2013シーズンのコービーは、チームの大黒柱として平均得点トップを記録し、パスも回し、リバウンドやディフェンスにも全力を尽くした。レイカーズはプレーオフ進出を目前に控えていたが、コービーの大怪我が優勝への夢を一気に遠ざけた。
このシーズン、レイカーズはスーパースター軍団の期待を背負ってスタートしたが、現実は厳しかった。エリート軍団が揃っても、チームとしてのまとまりや健康管理、そしてエゴの調整など、多くの課題が解決されることなくシーズンは終わりを迎えた。この悲劇は、どんなに才能が集まっても、チームワークと健康が最も重要であることを痛感させる出来事だった。
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