1年目からエースとしてチームをプレーオフに導く活躍をみせたカーメロ・アンソニー。

カーメロ・アンソニーは、2003年のNBAドラフトでデンバー・ナゲッツに3位指名され、即座にチームの柱としての役割を果たした。

多彩なオフェンス・バリエーション
カーメロ・アンソニーの最大の魅力は、オフェンスのバリエーションの豊富さだ。カーメロの得点能力は非常に多彩であり、以下のような特徴がある。

ミドルレンジでの1on1
ミドルレンジにおいて、アンソニーはステップバックしてのジャンプシュートや、スピンムーブ、また小刻みなドリブルを駆使してカットインする。このエリアでの得点能力が非常に高く、相手ディフェンダーにとっては非常に守りづらい選手だ。

ポストプレー
アンソニーはポストプレーにも絶対的な自信を持っている。彼の長い腕を活かしたポストムーブと、フェイドアウェイシュートは非常に効果的だ。ポストでの動きは、彼が相手ディフェンダーを背負いながらも得点できる能力を示している。

ジャブステップからのフェイダウェイ
カーメロはジャブステップを使い、相手ディフェンダーを揺さぶる。この動きからフェイダウェイシュートに持ち込む技術は非常に高く、ディフェンダーがついていけないことが多い。この技術は、彼がどんな状況でも自分のスペースを作り出し、得点を狙うことができるため非常に効果的だ。

ファーストステップに定評のあるドライブ
カーメロのファーストステップは非常に鋭く、ディフェンダーを一瞬で置き去りにすることができる。このクイックネスを活かして、インサイドに切れ込み、豪快なダンクやダブルクラッチを披露することができる。しかも、ディフェンスからの切り替えの早いファーストブレイクも得意としていた。

強い精神力とインサイドプレー
そして目を見張るべきは、新人ながらもリーグ7位につけたフリースロー試合数が物語るように、インサイドの肉弾戦を恐れない強い精神力だ。相手を弾き飛ばすフィジカルもありながら、また柔らかいシュートタッチの持ち主は、フリースローを苦手としていない。これによりカーメロはインサイドで接触プレーを恐れずに攻めていける。また、相手ディフェンスに対して柔軟に対応できる能力も素晴らしく、試合中の状況に応じて適切なプレーを選択することができる。

課題と改善点
一方で、当時のアンソニーはまだ克服しなければならない点もあった。

3ポイントシュートの精度
カーメロの3ポイントシュートの精度はまだ改善の余地があった。ナゲッツにおいては誰もが認めるエースではあったが、時折、無理にシュートを放つことがあり、これがシュートセレクションの悪さに繋がっている。

ターンオーバー
リーグ5位となるターンオーバーの多さも修正が必要だった。ボールを持ちすぎたり、無理なプレーを試みることが多いことが原因だったため、慎重なプレーメイキングが求められた。

ディフェンス
ディフェンス面では、1on1での守備が課題だった。相手選手に対するマークが甘くなることがあり、ここを改善することで、より総合的なプレーヤーになることを求められた。

総評
カーメロ・アンソニーは、ルーキーシーズンから多彩な得点技術と強い精神力を持つ素晴らしい選手だった。新人としてリーグに登場した彼のパフォーマンスは目を見張るものであり、オールスター前までは試合平均18得点、41%のFG成功率。だがオールスター以降は平均24得点、44%まで伸ばした。

追伸、そんな逸材を逃したのが当時の強豪だったデトロイト・ピストンズ。2位指名権を持っていた彼らがもしカーメロを指名してれば、チームとして王朝を築き、カーメロもチャンピオンリングを獲得していたのではなかろうか、、、。

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