アレン・アイバーソンと共存できる「No’2」を探すことが、シクサーズがNBAファイナルに復帰するための至上命題だった。
そして2004-05シーズンは「アイバーソン以外のもう一人」を模索し続けてきたシクサーズが、大きな動きを見せたシーズンだった。
トレード期限間際にウェバーを獲得。
だが、青写真通りに事は進まず、何とかプレーオフに進出したものの王者ピストンズに完敗を喫した。
それでもアイバーソンはリーグを代表する選手であることを改めて証明した。
PGながら通算4度目の得点王(平均30.7)となり、スティールでもリーグ最多の180と、攻守にわたり大活躍。
だが、新加入のウェバーはジム・オブライエンHCの“テンポ良く3ポイントを打っていく”攻撃システムに戸惑い、持ち味を発揮できなかった。
ウェバーはオールラウンド型のビッグマンで、自身を起点にしたパッシングゲームにおいて最大限に機能する。
前所属チームのサクラメント・キングスでは、まず彼にハイポストでボールを持たせ、そこからオフェンスを展開することが多かった。
ところが、76ersではPGのアイバーソンがかなりの時間、ボールを支配している。
ウェバーにボールが回ってくる頃には、ショットクロックはほとんど残されていないのだ。
そして時間が経つにつれ、自らの役割に不満を抱くようになり、さらにウェバーだけでなく、他の選手とオブライエンの間係がうまく行ってないことも表面化。
3ポイント成功率40.5%をマークした2年目のコーバー、オールルーキーチームに選出されたイグダーラなど、若手の成長も見られたが、チームのケミストリーが築けなければ、プレーオフで勝ち抜けるはずもなかった。
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