マンネリ化していたスラムダンク・コンテストに、息を引き返すきっかけを作ったビンス・カーター。

1999-00シーズン、2月のオールスターでは97年以来3年ぶりに復活したスラムダンク・コンテストで歴史に残るハイレベルなパフォーマンスが繰り広げられた。

第1ラウンドを勝ち抜いたラプターズのビンス・カーターとトレイシー・マグレディ、ロケッツのスティーブ・フランシスという新進気鋭の若手が持ち前の身体能力とクリエイティビティを遺憾なく発揮。

高難度の技を連発し、久々のコンテスト開催が正解であったことを証明して見せた。

中でも頭一つ飛び抜けていたのがカーターだ。

左45°からドリブルし、空中で逆1回転しながら叩き込んだ360ウィンドミルで会場の度肝を抜くと、その後もいとこのマグレディの1バウンドさせたボールを空中でキャッチしたあと叩き込んだビトウィーン・ザ・レッグ、肘までリングにねじ込んだ一発など、衝撃のダンクを次々と披露。

“ヴィンサニティ”と呼ばれるにふさわしいパフォーマンスでコンテストにその名を刻んだ。

「360ウィンドミルであんなに高く飛んだことはないし、リムに腕を突っ込む珍しいダンクなんかもできたくらいレアな夜だった。会場の2万人の期待が別次元に連れて行ってくれたんだ」。

会場の雰囲気があったからこそのパフォーマンスだったと後年に明かしたカーター。

またこの時に彼が着用したアンド・ワンの『タイチ・ミッド』もコンテストを機に一躍人気シューズになったことも、カーターが与えたインパクトの大きさを物語っていた。

追伸、

ダンクコンテストの一発目を決めたときにもう実況は「レッツゴーホーム!!」「レッツゴーホーム!!」と連呼していた。

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