90年代後半のNBAで、№1PGだったゲイリー・ペイトン。

ゲイリー・ペイトンの長距離レイアップ「スクープショット」:スコアリング型PGの必須技

スクープショットの達人:ゲイリー・ペイトン
NBAの名ポイントガード(PG)、ゲイリー・ペイトンは、スクープショットの達人として知られている。この技は、高いアーチを描いて沈める長距離レイアップであり、スコアリング型PGには必須とされる技術だ。

スクープショットの技術解説
スクープショットは、フィンガーロールに似た要領で行われるが、ディフェンスの指先をかすめるようにリリースする点が特徴だ。このため、ディフェンスのブロックをかわしつつシュートを決めることができる。シュートのアーチは高くなり、ディフェンダーの手を超えてゴールに吸い込まれる。

ペイトンはゴール正面へ真っ直ぐ走り込み、高いアーチを描いてスクープショットを放つ。その際、相手のブロックをあざ笑うかのように決める。このシュートはボールのコントロールが難しく、非常に高い難易度を誇るが、ペイトンは指先の感覚に優れていたため、すぐに自分のプレースタイルに取り入れた。

広いシュートレンジと独自の工夫
ペイトンのスクープショットは、若干の助走があればフリースローライン付近からも十分に射程距離に入るほどの広いレンジを持っていた。彼はボールを両手で持ち上げ、フィニッシュの時だけ片手に変える工夫を凝らしており、これによりディフェンスの頭を悩ませた。

スクープショットの活用シーン
速攻がスムーズに決まらず、ハーフコート・オフェンスに移行しかけた瞬間に、ペイトンはスクープショットを繰り出すことがあった。このタイミングでディフェンスの隙間を縫うように放たれるスクープショットは、相手にとって非常に厄介な技となった。

また、試合の残り時間が少ない状況でも、ペイトンのスクープショットは有効だった。相手ディフェンス全体の隙間を見極め、巧みにボールを放つことで、重要な場面での得点を重ねた。

まとめ
スクープショットは、スコアリング型PGの必須技として今でも多くの選手が試合で使用している。ペイトンの卓越した指先の感覚と、独自の工夫によってこの技術は、NBAの歴史に名を残す存在となっている。

追伸、当時の回想録、、、。
NBA入りして数年、ピックアンドロールのディフェンスに課題を抱いていたコービー・ブライアント。オールスターの練習時間にゲイリー・ペイトンに頼み込んでレッスンを受けていた。「僕は何か分からないことがあったら、プライドなど関係なくどんどん聞く方なんだ」とコービー・ブライアント。「NBAの歴史に名を残しそうなプレーヤーに教えることができたなんて、これほど重要なことはない」とゲイリー・ペイトン。

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