KDの電撃移籍が生んだ波紋
サンダーでの栄光と失望
ケビン・デュラント(KD)は、2007年のNBA入りから2016年まで、オクラホマシティ・サンダー一筋でキャリアを積んできた。この9シーズンで、KDはMVPや得点王など数々の個人賞を獲得し、2012年にはチームをNBAファイナルまで導いた。しかし、それ以降はプレーオフでの敗退が続き、特に2016年のポストシーズンでは、カンファレンス決勝でゴールデンステート・ウォリアーズに3勝4敗で敗れてしまった。
リングへの渇望
リーグ制覇を目指すKDにとって、個人タイトルだけでは満足できなかった。サンダーでの失望を経て、彼は優勝を最優先事項とするようになった。2016年のオフシーズン、FAとなったKDはサンダーに加え、優勝の可能性が高いとされるクリッパーズ、スパーズ、セルティックス、ヒート、そしてウォリアーズと面談を行った。そして7月4日、彼が新たに選んだのは、前年にNBA新記録のシーズン73勝を記録したウォリアーズだった。
大批判と新たな挑戦
ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンといったスター選手を擁するウォリアーズへの移籍は、大きな批判を呼んだ。特に、わずか1か月前にカンファレンス決勝で敗れた相手チームに加入することに対する世間の反発は強烈だった。優勝は自らの力で勝ち取ってこそ価値があると考える多くの識者やファンは、KDが勝ち馬に乗ったように見えたのだ。
新シーズンの開幕
そんな中、KDを迎えたウォリアーズは新シーズンの開幕から圧倒的な力を見せつけた。5戦目には早くもサンダーと対戦し、KDは古巣相手に30得点を挙げるなど大爆発。チームも122-96で快勝し、その後も順調に勝利を重ねた。2年連続のシーズン記録更新とはならなかったものの、リーグトップの67勝を挙げる結果となった。
終わりに
KDの電撃移籍は、確かに大きな波紋を呼んだが、彼の決断はウォリアーズに新たな力を与え、チームをさらに高みへと導いた。優勝への渇望が彼を動かし、その選択は最終的に成功を収めた。批判を浴びながらも、自らの信念を貫いたKDの姿勢は、多くのファンに強い印象を残したことだろう。
追伸、クレイ・トンプソンはスクリーンの使い方の非常に巧く、ディフェンダーを振り切ってフリーになった状態でボールをもらい、生命線とも言える正確無比なジャンパーでオフェンスを牽引。
キャッチ&シュートによる得点が多く、ゴール下から3ポイントまで苦手なエリアがないのも強み。
また身長を生かしたポストプレーも悪くない。
攻撃面ばかりに目が行きがちだが、バスケIQも高く、守備面にも定評があり、リーグ随一の万能選手。
そのトンプソンがいたら得点の役割が分散し、カリーの2度目の得点王はなかっただろう。
だが、チームとしてウォリアーズの上位シード獲得は間違いない。
追伸の追伸、次代のマイケル・ジョーダン候補は何人も出てきたが、「NBA史上最高のNo,2」のスコッティ・ピッペンの方が稀有な存在な気がする。
個人的な価値感として、スコッティ・ピッペンに役割や位置づけは近いと思う。
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