NBAポスターコラム745:後方に舞う神のシュート、ジョーダンが“無敵”であり続けた理由とは…。

NBAポスターコラム
745-マイケル・ジョーダン

745-マイケル・ジョーダン

ジャンプシュートのキャデラック版—フェイダウェイジャンパー

フェイダウェイジャンパーとは何か

バスケットボールにおけるジャンプシュートは、攻撃の基本的な手段の一つだ。しかし、その中でも「キャデラック版」と呼ばれるほど洗練され、高級感あふれる技がある。それがフェイダウェイジャンパーだ。フェイダウェイは、体を後方に倒すようにジャンプし、ディフェンダーをかわしながら放つジャンプシュートのことを指す。この技の最大の特徴は、シュートを放つ瞬間に体を後方に逃がすことで、ディフェンスとの距離を物理的かつ立体的に作り出す点にある。

マイケル・ジョーダンはこの技を極め、さらには昇華させた選手として知られている。キャリア後期の彼は、このフェイダウェイを軸にしたポストプレーを中心としたオフェンススタイルを確立し、リーグを席巻した。彼のフェイダウェイは、技術と身体能力の融合が生んだ芸術作品ともいえる。


ジョーダンが昇華させたフェイダウェイ

フェイダウェイの基本メカニズム

ジョーダンのフェイダウェイを語るうえで欠かせないのが、そのメカニズムだ。フェイダウェイを放つ際、ジョーダンは体を後方に倒しながら、ジャンプして高い弧を描くシュートを放つ。この動きによって、ディフェンダーはブロックを試みる際に、シュートに届く距離を稼がれてしまう。さらに、ジョーダンの滞空力が加わることで、彼が空中にいる間、ディフェンダーは地上に戻らざるを得ない状況に追い込まれる。

ボディバランスの鬼

この技を可能にしていたのが、ジョーダンの類まれなボディバランスだ。左右どちらのターンでも滑らかに体をひねり、どんな体勢でもゴールに正対した状態でシュートを放つことができた。跳んでから空中での微調整を行い、ゴールと自分を常に理想的な角度に保つ—これがジョーダンの強みだった。

さらに特筆すべきは、彼が後方に跳ぶ距離だ。普通の選手よりも明らかに遠くに跳び、空中にとどまる時間も長い。これにより、ディフェンダーはジョーダンのシュートモーションに対応する時間がさらに削られる。つまり、彼がフェイダウェイを放つ瞬間には、ディフェンスとのズレが立体的に作られ、事実上ノーマークの状態になっている。


ジョーダンのフェイダウェイがもたらした影響

技術の進化と適応

ジョーダンはキャリア後期、加齢に伴い身体能力が全盛期ほどではなくなったタイミングで、このフェイダウェイを習得・活用することで新たな武器を手に入れた。若い頃の彼は、爆発的なスピードとダンクで相手を圧倒していたが、フェイダウェイという技術をマスターすることで、より計算されたオフェンスを展開するようになった。この進化は、彼のプレースタイルをより洗練されたものにし、リーグ最強の座を守り続ける原動力となった。

ディフェンダーへの悪夢

ジョーダンのフェイダウェイは、相手チームにとってまさに悪夢だった。ディフェンダーはこの動きを予測しても、止めることができなかった。後方への跳躍と高い弧を描くシュートのコンビネーションにより、ブロックがほぼ不可能だったからだ。結果として、ジョーダンはポストプレーでも圧倒的な得点力を発揮し、キャリア終盤でも得点王を争うレベルを維持した。


フェイダウェイの進化と後継者たち

ジョーダンのフェイダウェイは、その後のNBAに多大な影響を与えた。多くのスター選手がこの技を研究し、自身の武器に取り入れている。

コービー・ブライアント

ジョーダンの最大の後継者ともいわれるコービー・ブライアントは、フェイダウェイの使い手として有名だ。彼はジョーダンを手本とし、フェイダウェイを自身のスキルセットに組み込んだ。特に、ポストからの1対1の場面ではジョーダンを彷彿とさせるような美しいフェイダウェイを披露している。

レブロン・ジェームズ

レブロン・ジェームズもキャリア後期にフェイダウェイを取り入れた選手の一人だ。若い頃はフィジカルを活かしたドライブやダンクが中心だったが、年齢を重ねるにつれてフェイダウェイを磨き、ポストからのスコアリングの幅を広げている。

ダーク・ノヴィツキー

7フッターでありながら、フェイダウェイを得意としたダーク・ノヴィツキーも、この技術を次のレベルに引き上げた選手だ。彼のフェイダウェイは、独特のワンレッグフォームが特徴で、これもジョーダンの影響を受けつつ、自身のスタイルにアレンジを加えたものといえる。


フェイダウェイ—神業としての技術

ジョーダンのフェイダウェイは、彼の類い稀な運動能力と経験によって生み出された「神業」といえる。この技術を習得したことで、ジョーダンはプレーの幅を広げ、史上最高の選手としての地位を不動のものにした。その美しい動きと実用性の高さから、フェイダウェイジャンパーはバスケットボールの中でも特別な存在感を放っている。

現在でも、この技術は多くの選手に影響を与え、NBAの進化の一部となり続けている。しかし、最も美しく、無理なくフェイダウェイを放った選手として、「エア・ジョーダン」の名が語り継がれるのは間違いない。彼の後方に舞い上がるシュートの芸術性は、これからもファンの記憶に刻まれ続けるだろう。

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